34: 「似てるんですよね。似てないですけど」
「浅野先輩」
「うん、日出後輩」
「わたしのこと、知りたいと思いますー?」
「何を突然」
「なんとなくですよー」
「知らないことばかりの気もするな」
「そうですか?けっこーしゃべりましたけどねぇ」
「ひいでゆうぎり」
「はい」
「2年2組で、数学が苦手で」
「嫌いではないですけどねー」
「ひとつ年下の弟がいる」
「いますねえ」
「いぶし銀の薫くん」
「そうですね」
「電気をつけるとハイになって灰になって、ピアノが弾けなくて」
「ええ」
「ぼっち」
「ぼっちですねえ」
「ちょっと普通じゃない」
「…」
「そこで黙るかよ」
「同意しかねるので!」
「そうか」
「そうです。」
「あとは…」
「あとは〜」
「作曲できるお友達がいる」
「いますね〜」
「きちがいと…、なんだっけ?」
「きちがいとうそつき、です」
「うそつきの方の話はあんまり知らないな。きちがいの方、もか」
「いやあ、浅野先輩はきちがいサイドだから多分わかってると思いますよ〜」
「きちがい推すなぁ…」
「似てるんですよね。似てないですけど」
「どっちだよ」
「どっちもです」
「そうか」
「そうですね」
「…」
「…」
「しりとりしましょう浅野先輩。先輩正直わたしのことあんまり知らないでしょう!」
「うーん、顔すら知らないしな」
「なんなんでしょうね、この関係」
「いいと思うけどね。オンラインってことでさ」
「さ…」
「さ」
「…さめ」
「めだか」
「かも」
「もり」
「りんご…」
「しりとり調子わるいのかよ」
「悪かったっぽいです」